「みなさんは包茎ですか?」。『ZAKZAK(夕刊フジ)』のシリーズ企画〈アンチエイジングSEX 検証55歳からの性〉の、2013年11月17日配信分は、この若々しい問いかけのひとことからはじまります。思わず拳を突き上げて、おー!! と叫びたくなります。“アンチエイジング”にふさわしい見事なツカミです。


この『ZAKZAK』の記事には、『Yahoo!知恵袋』の「55歳からの包茎手術」という文言につられてたどり着きました。タイトルは《愛する人のためにも“ひと皮”むけて 50代からの包茎治療》です。私はいったいなにをしているのでしょう? 


ああ、そういえば「牛に引かれて善光寺参り」の善光寺のお坊さんはいかがお過ごしであられるでしょうか? 「牛に引かれて善光寺参り」とは、“他人の誘いや思いがけない偶然で、よい方面に導かれること”という意味です。その言葉通りに私も包茎に導かれたりエロ坊主に行き着いたりで、今回の原稿はそうとう幸先のいいスタートを切っております。


では、さっそくこの『ZAKZAK』の記事をご覧いただきましょう。一部抜粋してご紹介します。


《みなさんは包茎ですか? いきなりで申し訳ありません。日本人男性は約7割の方が包茎だといわれています。若い頃から下半身にコンプレックスを抱えたまま、年齢を重ねてしまう方も多いようです。そこで今回は、「50代からの包茎治療」というテーマで考えてみたいと思います。

 

ご存じの方も多いと思いますが、包茎は大きく分けて3つ。真性包茎、仮性包茎、カントン包茎。真性やカントンの場合は、女性とのセックスの際、痛みをともなうことがあるので手術に踏み出す方がほとんど。仮性の場合は特に障害がないため、いつまでも放置しておきがちです。しかし、こうして包茎をそのままにしておいた方たちが、今、悩んでいるようです。

 

(女性からのマイナス評価、雑菌の繁殖など)これらの包茎の負の要素から、治療をした方がいいと考えるのもうなずけますが、50代の方が包茎治療を望むのにはまた少し違った理由があります。それは、これからさらに年を重ね介護を受けるような年齢になったとき、周囲に情けない姿をさらしたくないという心理があるからです。

 

自分の息子や娘、もしくはヘルパーさんなどに、露出した下半身を見せるのは耐え難い行為。ましてやそれが包茎だったら…。プライドの高い方であれば、惨めで屈辱的な仕打ちと感じてもおかしくはないのでしょう。

 

一概に「治療すべき」とは言えませんが、セックスという面から言えば、余った皮がなくなることで、敏感な亀頭が飛び出し、立ちやすくなるというメリットもあるようです。いつまでも元気な貴方の姿を、愛する人に見せてあげられたらいいですね。

 

■山下真理子(やました・まりこ) 医師。京都府立医大卒。美容やアンチエイジングに関する講演を数多く行う。著書に「女医から学ぶ あなたの魅力が10倍増すセックス」(ぶんか社)》


うむ。日本人男性の7割もが包茎ならば、包茎のほうをスタンダードだと考えてもいいでしょう、と思いますね。温泉や銭湯で、恥ずかしげにタオルで前を隠す男は10人中7人よりも3人のほうがよほどスッキリです。で、その3人はふだんから「ヤーイ、ズル剥け!」、とか「コトゥーゲ!!」とか冷やかされているわけです。


そういう流れがあっての、衛生的で、もしかしたらセックスにもメリットがあるかもしれないズル剥け、というアピールになるなら認めてあげてもいいのです。しかしいきなり「周囲に情けない姿」といわれるとカチンときます。情けなくはない!! これが正真正銘の、肉のタートルネックだ!! と強弁もしたくなろうというものです。


で、この記事の核心というべき文章が次の2つです。
「介護を受けるような年齢になったとき、周囲に情けない姿をさらしたくない」
「自分の息子や娘、もしくはヘルパーさんなどに、露出した下半身を見せるのは耐え難い行為。ましてやそれが包茎だったら…。プライドの高い方であれば、惨めで屈辱的な仕打ちと感じてもおかしくはない」


つまり、将来、介護を受けることになって包茎だったらカッコが悪いので、治療をしたほうがいいのではないですか、というわけです。大きなお世話。ましてや相手が自分の息子や娘なら、包茎上等。感謝の気持ちで扱え、と堂々と突き出してやりましょう。


こういう、人さまの劣等感を解消する仕事を指してコンプレックス・ビジネスとかコンプレックス産業といういい方をすることがあります。劣等感の解消というのはたいへん強い欲求なので、確実な需要が見込めます。たとえば肥満、ハゲ・薄毛、縮毛だったり、体臭、むだ毛、でっかい顔……。


おっと、コンプレックス産業について、「Wikipedia」に素晴しい記述を見つけましたのでご紹介しておきます。


《しかし本来の意味では、全く問題が無いような事柄を、さも劣っているように認識ないし誤認させて、これを市場の、ひいては自らの利益を成長・拡大するために用いているケースも見られる。コンプレックス産業自体が、人々にコンプレックスを誘起し、それを「改善」するというようにマッチポンプが行われている。そいう意味ではマルチ商法と似ている面も持っており、マルチ商法だと指摘する人もいる。

コンプレックスとは相対的なものであり、際限のない改良への希求につながってしまうこともある。また、やせている方が素晴らしいというように社会の価値基準の一元化、ある意味では個性的特徴の剥奪が行われることになってしまう》


ウィキ、グッジョブ!! いま現在、深刻な劣等感に悩まされている方も、ぜひ一度こんなふうに自分を客観視してみることは大切だと思います。まあ、この《愛する人のためにも“ひと皮”むけて 50代からの包茎治療》というトホホなタイトルの記事も、はっきりマッチポンプだと私は思います。


そしてこの《愛する人のためにも“ひと皮”むけて 50代からの包茎治療》という記事は、50代の男たちばかりでなく、全国の形成外科、美容外科、美容整形も刺激したようなのです。……たしかに見た目が恥ずかしいからというなら美容外科、美容整形で間違いはないですけど。


「包茎手術」あるいは「50歳からの包茎」などで検索をかけると、あきらかに《愛する人のためにも“ひと皮”むけて 50代からの包茎治療》を下敷きにしたと思われる記述がゾロゾロと出てきます。2つご紹介しましょう。


《老人性包茎になってしまう高齢者にもなると、介護を受けるような状況も見えてきます。
介護ともなるとシモの世話をしてもらうことも。
若いころ包茎ではなかった人にとってはかなりのコンプレックスになってしまうようです》

《人は誰でも介護を受ける時が来ます。
そのときに老人特有の埋没製陰茎や包茎・短小では、下の世話を受けるときに恥ずかしい思いをします。
人目にさらすことになる部分はせめて普通でいたいもの・・・そんな思いを抱く高齢者が増えています》


シモの世話をしてもらうときに恥ずかしいので、包茎は直しておいたらどう? ということですね。シモの世話のための包茎手術。それなら陰毛の永久脱毛のほうが実用的でいい感じがします。


で、出てきました。ニューアイテム、「老人性包茎」「老人特有の埋没製陰茎」(原文ママ)ですよ。包茎は大きく分けて真性包茎、仮性包茎、カントン包茎の3つだったんじゃなかったでしたっけ? 


「老人性包茎」についてのそこらの形成外科、美容外科、美容整形のホームページの説明は、だいたい以下の通りです。


《老人性包茎は、新陳代謝の衰えなどによる体重増加や精力の衰えによる男性器の萎縮が原因で男性器が脂肪に埋没することで発症してしまいます》

《これは歳を重ねるごとに体力と精力が衰えてしまい下腹部が張り出すのと、陰茎海綿体(=ペニス)の細胞が委縮してしまうことが原因です。
この高齢者包茎は世の中の男性全員が必ず陥る症状ではありませんが、若い頃のライフスタイルや体質、元々のペニスの状態に関係なく誰にでも起こりうる可能性がある症状なのも厄介です》

《厳密に言えば老人性包茎とは、加齢とともに出てきたお腹や垂れた皮膚の中にペニスが埋まってしまうこと、あるいはペニス自体が委縮して短くなり、そこにお腹が垂れてくることでペニスが包皮をかぶってしまうことを言います》


要するに「老人性包茎」とは、ふつうに見られる老化現象のひとつなわけです。チンチンのでっかいシワ。ですから、引用文中にある“発症”、“症状”という文言にこだわる必要はないと思います。


「老人性包茎」は、下腹部の脂肪を吸引したり、埋没している男性器を引っ張り出したりする“長茎術”で“治療”するらしいです。ついでにヒアルロン酸を注入してカサ増しをしてもらうこともできるようです。いつまでも張りのある若々しいチンチン。


あー!! 「介護される日に備えて下半身脱毛」というのもありましたよ、すでにちゃんと!! こちらは主に女性がターゲットのようです。すごいなー、介護関連市場。


というわけで、新しい形成、整形、脱毛市場を切り開いた観のある山下真理子という女医、いったい何者なのでしょう? マーケティングセンス抜群だし。もしかしたらもっと先駆けがいるのかもしれませんけれど。


山下真理子のだいたいのプロフィールは『ZAKZAK』からの引用文の末尾にも載っています。美容外科医で、年齢は現在30歳。2013年の執筆当時、27歳。お写真を拝見しますと、いわゆる美人女医に入るか入らないかの際どいところ。でもって愛称はマリリンですよ。Fカップですよ。得意の分野はセックス関連、と。


でもって2014年には「女医の限界を突破し最大露出で挑んだ電子書籍」(by「アサ芸プラス」2014年12月22日配信)『女医マリリンの診て感じる写真集』(三空出版)まで出しておられます。これには書下ろし官能小説まで収載されているらしいです。で、ライト版の表紙がなぜかJKですよ。女子高生コス。申しわけありませんが、そこはかとないヘンタイ臭が漂います。


山下真理子、けっこう有名なお方なのかもしれませんけども、浅学、不明にして存じ上げておりませんでした。でもなんだかおもしろそうなので、少し調べてみましょう。……ああ、こうして私のひまーな1日がまた過ぎていきます。


そんなことよりこんなことより、介護される準備には、包茎治療より永久脱毛より、そーんないろいろな欲望を鎮めておくことがいちばん大事、と私は思いますけれど。(了)


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